ダンサーの為のドラミング
by Hossam Ramzy
Revised 23 / 10 / 2007
10 / 23 / 2007改訂
Translated by ASYA
この記事は、今年(2007年)の終わりに発売される「Rhythms of the Nile / Drumming 4 Belly Dancers」というDVD本からの引用です。しかし、多くの要求によって、私はこの部分を出版することにしました。何故かと言うと、世界中のドラマーやダンサーから雪崩のように届く手紙やEメールにより、私はこの情報に対する需要が高まっていることを感じたからです。これは前記事の「Been There. Done That. Read the Book. Seen the Film and Bought the t-shirt」をもとに書かれたものです。
もう覚えていられないほどずっと前からドラミングをしてきて、私は、良い「ダンサーのドラマー」がダンサーの為にドラミングをする際に守らなければならないとても重要なルールに気付きました。ダンサーの為のグッドドラマーになるには、まずエジプシャン/ミドルイースタン・ダンスが何かと言うところから理解しなければいけません。私のルールはこちらです:
オリエンタルダンスの本当のアートとは、音楽を視覚で聞くことなのです。
これは何を意味するでしょうか?これは、音楽によって作りだされるひとつひとつの全ての音は、ダンサーによって3次元のムーブメント(動き)に表現されなければいけないということです。例えば、全オーケストラが長いフレーズの中で一緒に演奏をしている時、それがイントロダクションであれ、フィナーレであれ、もしくは楽曲の中間であれ、ダンサーは大きなムーブメントでステージを横切ったり回ったりと、1人のミュージシャンがソロパートを演奏している時より、利用できるスペースをたくさん使わなければいけないのです。
私は、そのような楽曲の部分で、ダンサーにどのような動きで踊りなさい、とか、ドラマーにどのようなリズムやフリルやアクセントで演奏しなさいとは言いません。けれど両者はそれが全オーケストラの大きな音、もしくはソリストから奏でられた小さな音かに気付き、それにしたがってパフォーマンスしなければいけないのです。
このルールは、音楽的表現の重要な問題に灯りを照らしました。私はよく、ダンサーはどのように音楽を表現すべきか?ということを自分自身に問いかけます。私はこの質問に対する答えを、たくさんのダンサー、ドラマー、そしてミュージシャンが切望しているものだと感じます。考えてみてください。今、皆さんが観客にベリーダンスとはストリップの安価な形態ではないことを教えることが私の任務だと気付いたところで、彼らにもこのことを知らせるべきなのです。しかしそれをする前に、私たちがそれを理解しなければいけないのです。
これが私にシンプルだけれどパワフルで効果的、そして芸術的で科学的な音楽表現の方程式というユニークな発見に至らせました:
E=Eの大きさと方向 (2000 c Copyright Hossam Ramzy)
最初のEとは何か?
これはあなたが聞く音楽の音です。それがオーケストラもしくはソリストから作られたものであっても。
2つ目のEとは何か?
これは、同じミュージカルサウンドに対してダンサーがリスポンスとして作った動き(ムーブメント)です。このムーブメントは、その同じ音楽の音に対して、長さ、サイズ、そしてパワーの面において同じでなければならないのです。そしてそれは音楽的な音がほんの少しでも変化を付けるときに方向にも変化を付けなければいけないのです。これを達成するには、ダンサーはどのように音楽の節々が組み立てられるかを理解しなければならなく、以下は、音楽の構成と、それがダンサーによってどのように理解されなければいけないかをシンプルでありますが大変理解しやすく解説したものなのです。
もしあなたがこれを理解すれば、ドラマーとしてダンサーがどのようなものを求められているかを理解でき、それによって、ダンサーの為にドラミングする際、どのようなドラミングサウンドを選ぶことが出来るかを理解することが出来ます。
どのような音楽のコンポジション(作曲)にも、4つのレイヤーがあります。
- リズム
- メロディー
- オーケストラルフレーズ(ラズマー/Lazmah)
- ハーモニー
では一つずつ取り上げていきましょう:
リズム:
ダンサーとドラマーは、このことについて十分既に知らなければならなく、もし知らなければ、私のDVD本の最初のセクションを読むべきです。これは、インストラクショナルワークショップスタイルのDVD/本とCDでエジプシャンリズムやタブラ、リッ(ク)、ダフ、マザールそしてサガット(フィンガーシンバル/ジル)などの様々な打楽器を演奏するために私が書いたもので、現在あなたがこの記事を読んでいるさなか、エジプトとイギリスで撮影、編集されているものです。このプロジェクトは、ARC Musicレーベルからリリースされ、レコーディング、編集、プレゼン全ての質において、Hossam Ramzy / ARC Musicのベストになるでしょう。
メロディー:
メロディーとは、特別な順番に並べられ順々に演奏される楽符からくるミュージカルサウンドです。これらにはそれぞれの音符の間に間を置いて1つの完結した音楽フレーズを作り、それは演奏されているリズムと直接的関係があります。これは、リズムのタイミングとリズムのメトロノームにしたがっているという意味なのです。
エジプシャン、そしてその他たくさんの音楽スタイルでは、メロディーが質問と答え/応答(Q&A)というフォーマットで作られています。ソリストが質問(Q)を訪ね、(小節をコンプリートするために)オーケストラがそれに答える(A)、もしくはその逆に、という具合に。メロディーのフレーズによっては、それが1小節で演奏されるものもあれば、2小節や4小節など、コンポジションによって様々なのです。
どのタイプの楽器が質問するかによって、ダンサーはどのようなタイプの動きで踊るべきか予測することが出来ます。私はこのことを更に説明するため、ソロの楽器を3つのファミリーに分けました。
- ネイファミリー
ネイファミリーは、ネイ(フルート)とカワラを含みます。もし、これら2つの楽器の音を聞いてみたいというのであれば、私のウェブサイトwww.hossamramzy.comから入手できる‘Master of the Arabian Flute’ EUCD 1852というCDにて良い実例が探せます。
ネイ、またはカワラが演奏される時、それはほぼいつもゆっくりで、形で言えば直線のようなレガートで(長く)とぎれとぎれの、忘れられない音を作ります。時々、ネイまたはカワラプレーヤーが早く短いスタッカート音で演奏することがありますが、これらの楽器は通常レガートで演奏されます。よって、ダンサーがゆっくりで長く引き伸ばした動きや蛇のようなうねった動きを作ったり、高く時々腕を広げた動き(スカイスタイルで神に祈る)、または座ったまま、膝まずいたままその動きをすることもあることが予測されるでしょう。
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ソリストが、早いスタッカート音を演奏しない限り、ネイやカワラの音に対してダンサーがシミーの動きをすることを絶対に予測するべきではないのです。 |
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b. カヌーン/ウードファミリー
カヌーン楽器は、87の弦が3グループに分けられています。弦を一度弾くごとに、‘トリリリリリリング’という音が奏でられます。ですので、もしダンサーがこの音を正確に表現するとしたら、そのダンサーはシミーでその音を目で見えるように表現すべきなのです。
![]() カヌーン‐演奏する時のポジション |
壁に寄り掛からせた際 |
ウードとは、現在ルートとして知られている楽器の原型です。これは、後にクラシカルギターとして発展していきました。ウードは、洋ナシを半分に割った形のボディーに、通常ダブルの弦が5本あります。
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![]() クローズアップ |
ドラマーとしては、依然としてカヌーンソロの為にシンプルに演奏しなければなりませんが、4小節の最後だけにフリルを付け、カヌーンプレーヤーが呼吸できるよう、安定的で、けれども魅力的なリズムで律動を強調させなければいけないのです。これは彼のソロであり、あなたのソロではないのですから。
c. ミドルファミリー
その他のたくさんの楽器は、この予測できないファミリーに分けられます。これらの楽器はレガート、短くて早いスタッカートの音と同時に、ゆっくりまたは長い音を生み出せます。以下の楽器は、このカテゴリーに分類されます。
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バイオリン |
![]() |
| アコーディオン | ![]() |
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| ミズマール | ![]() 3つのミズマール |
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| サクスフォン | ![]() |
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| トランペット | ![]() |
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| キーボード | ![]() |
キーボード。これは、電子ピアノのような楽器で、上の様々な楽器の音に真似た音や、同じ、または別の音を合成します。
ダンサーは、ソリストがどのように演奏しているかによって、これら上記の楽器の音それぞれに動くことが期待されます。もし彼が音を出した場合、彼女は一方向に動きます。もし彼が、早さや長さはどうであれ、一つの音から別の音に出す音を変更した場合、彼女は進んでいる方向を彼が奏でる音が変わる度に変更するべきなのです。
これが、そのサイズと方向に対し、E=Eの理由なのです。
“THIS MUSIC MOVES ME”(この音楽は私を動かす)とは、まさにこのことなのです。これ以上でもこれ以下でもないのです。
知っているか知らないかは別として、いつも言ってきたように、私はこれまで地球上に生きる生物よりたくさんのダンサーを見てきました。そして私がリスペクトするダンサーのスタイルは、音楽を踊り、音楽を100%表現するダンサーなのです。そうでなければダンスではありません。それは名前のない別のものになります。
私は、「この国のベリーダンスのスタイルはどう思いますか?」とダンサーに質問されるようなこともあります。私の答えはいつもこうです:
この‘あるべき’ダンススタイルのダンスは音楽を100%三次元的に(寸法化して)表現していますか?
その国の全てのダンサーは同じスタイルで踊りますか?
もしそうでなかったとしたら?そうしたら私は、どのような、その‘国’のあるべきダンススタイルや、こうあるべきダンススタイルを、どのような国のスタイルとも何とも呼べないと思います。エジプトの中でさえもそうではないのです。私は、エジプトにいる何人ものダンサーが、彼女たちが踊るべきダンスの音楽に関係なく踊っているところを見たことがあります。
しかしながら、ドラマーはダンサーから何が期待されているかを理解すること、という当初の焦点に戻ることにしましょう。上記の楽器はよくソロ演奏されるのですが、ドラマーとして、あなたはダンサーが一つのバンドメンバーの音を、フルオーケストラの演奏の時に踊る時より小さなスペースで、そしてそれほど大きな動きや大きな形をしないで表現することを予測してください。これが、音楽の音を三次元の形に作ることに違いを及ぼします。
ルールはシンプルで、サイズと方向に関して、E=Eです。
フルオーケストラが演奏している時、あなたはダンサーがステージの大部分を使って大きな動きを作り出し、彼女の踊りがオーケストラの音と同じくらい大きく作られるよう予測するべきです。
ソリストが演奏している時、ダンサーはその反対をするべきなのです。そしてそれはドラマーとしてのあなたにも同じなのです。フルオーケストラが演奏している時、あなたの演奏を大きくし、大きな表現をし、オーケストレーションのアクセントを強調しなさい。ダンサーの大きな動きをサポートしてあげなさい。ソリストがソロを演奏している時、演奏を大きく控えなさい。ベーシックリズムのメトロノームを保つだけにしなさい。大きな表現をするのは、彼(ソリスト)がどんなに素晴らしかったかをダンサーや観客に訴える為にフレーズの最後にだけしてください。ダンサーがソロを楽しめるよう、確実にしてあげてください。そしてそのお返しに、彼女がすべての人たちにインスパイアする動きで訴えるでしょう。これは、あなたがダンサーの動きのボリュームをガイドする役目をするとき、ダンサーがすることを少なくするでしょう。短く話すと、あなたはマジックを作るために、マジックの一部でなければいけないのです。
もしあなたがこれをしなかったら、あなたの演奏は(どんなに良くてそれが愛されるものであっても)、ソリストは言うに及ばず、ダンサーそして観客の気を散らすものになるでしょう。彼女はソリストの音に集中できずに、それはとても乱雑なものになるでしょう。 タッバルとして、あなたの仕事は単純で明瞭です。音楽のリズムとメトロノームを保つことによりミュージシャンがあなたのリズムに合わせて音楽を正しく演奏出来るのです。そうすることによって、ダンサーはミュージシャンとリズム両方を明確に理解することが出来、そしてそれを三次元の動きとして表現することが出来るのです。あなたがどれほどこの音楽やあの音楽を早く弾けるかは関係ないのです。あなたが出来ることは知っています。この音楽をどれほど複雑に出来るかなどはあなただけの問題なのです。けれど、これはあなたがドラマーとしてしなければいけないことではないのです。あなたはタイムキーパーなのであり、スペースフィラー(スペースを埋める人)ではないのです。
音楽のリズムとメトロノームを保ってください。これがドラマーの仕事なのです。
ドラマーとして、あなたは私にそれは何故かと問うでしょう。ソリストは演奏を始めたり止めたりします、音符の長さを伸ばしたり、ダンサーが彼の音を三次元化/寸法化することや、その時間を楽しんでいる時にマジカルトリップから脱線してしまったりということがあるからです。あなたが、ソリストとダンサー双方に、そして残りのオーケストラに言い聞かせる立場なのです:
ここに快いリズムの1,2,3,4のバージョンがありますが、ダンサーを見なさい、ダンサーが今どれほど上手にソロを表現しているかを見てください:
さあ、ここがソロのパートが終わり、
そしてここが、あなたが新しいフレーズを演奏するなり踊るなりの始まりなのです。
これが、ダンサーが観客に彼女の動きで訴えるところなのです。
これが三次元でのフルオーケストラの音であり、
これが三次元でのソリストの音なのです。
あなたはこのイメージの建築家なのです。あなたが、オーケストラ、ソリストたち、ダンサーそして観客全てに伝えるのです:
これが音楽の各部分のサイズです。
このスケールのマップは1:?であり、
これはドラマーのあなたが全ての人にマップを訳して、彼らに創造する音のピラミッドの寸法を理解させるのです。
もし、ダンサーが様々なソロ用の楽器の様々な音の表現を練習し、様々なソリストの演奏方法を理解する必要があると感じるのならば、これらの楽器の様々な音を知らないダンサーにこれらの楽器のパフォーマンスのスタイルを紹介するため、 私は、
‐’Source of Fire’ EUCD 1305 と
‐’Secrets of the Eye’ EUCD 1554
という2つのアルバムをレコードしプロデュースしています。
ここであなたは私に質問するかもしれません。Q&A部分で、オーケストラが答えを出す際にはダンサーは何をすれば良いのでしょうかと。
音楽の音の違いを描くのはダンサーの務めなのです。ソリストが彼のフレーズを演奏してからオーケストラがソリストに答える時、ダンサーはサイズとその方向によるE=Eを、オーケストラのメロディーのフレーズ応答に応じて、より大きな動きを作るべきなのです。
サイズと方向に関し、E=Eなのです。
これは、これらの答えに三次元化/寸法化で反映させ表現するものなのです。しかし、答えに対する動きは、ラズマー(メロディーのQ&Aの部分後のオーケストラのフレーズ)の最中ほど大きくてはいけないのです。これは、ソリストの時よりも少しだけ大きい動きで、音の違いを動きで表現するべきなのです。
では、ラズマー(Lazmah)とは何なのでしょうか?それは長かろうが短かろうが、オーケストラのフレーズのことなのです。
3.オーケストラルフレーズ、ラズマー(Lazmah)
これらのフレーズは、コンポジションの最初で起きるか、バース(節)の間、もしくはソリストとオーケストラ間のQ&Aのソリストに答える際に起きます。もしくは、ソリストとその他の間に来ることもあります。ネイが質問を奏で、カヌーンが答える時のように。
もし、ラズマーがフルオーケストラによって一斉に演奏されている、または様々にアレンジされたオーケストラの様々なセクションと共に様々なパーツで演奏されている時、ダンサーはステージ全体を使うべきなのです。ダンサーはまた、彼女が最大限使えるほどステージを使うべきなのです。ダンサーはダンサーの判断でステージのなるべく沢山を使用できるし使用すべきです。これが、ダンサーがラズマーの中でたくさんのミュージシャンが作った音楽を描いたり、表現して大きな形を作り自由に動き回ることのできるコンポジションの一部分なのです。
また、Q&Aのメロディーの後に、オーケストラはラズマーを演奏して、曲/コンポジションに対して同じフィーリング、もしくはもともとあったフィーリングに変化を起こして新しいものにするのです。
4.ハーモニー
ハーモニーとは、音楽の音でメインメロディーを追うものです。これは、メロディーに密接に引き続く2つ目または3つ目のレイヤーとして演奏され、メロディーに平行しています。時々、音に深みや‘カウンターハーモニー’と呼ばれる特別のバラエティーを付け加えるため、ハーモニーがメインメロディーに対し、(音楽的にいうと)逆に動くこともあります。けれども、ここではこれ以上に状況を複雑にさせないようしましょう。
ハーモニーとはメロディーの下で演奏されているバックグラウンドの音で、もともとあるコンポジションによって表現されている感情的な雰囲気を作りだすものです。
ミュージシャンは、ダンサーにハーモニーを表現してもらおうとは思っていません。しかしながら、時々、ハーモニーがメロディーを乗り越える時は、ダンサーはそれを音楽のメインパートとして表現し、それを観客に披露してください。
ハーモニーについて明確に表現しているとても良い例が、‘Visual Melodies’というDVDの“We Maly Bas”という曲にあります。2回目のリピートの部分で、私はバイオリンがソロのカヌーンをミラーし、音を乗り越えたものを作りました。そしてこの部分でセレーナがオーケストラのハーモニーを振付し、2回目リピートの節がメロディーのメインパートになるように表現しました。 そしてソロがカヌーンに戻ったとき、セレーナはE=Eの方程式のもと、カヌーンのソロに戻したのです。
音楽コンポジションの三次元化/寸法化と、100%の表現。
けれども、グループパフォーマンスになると、このハーモニーが振付の中で大きな役割を担うのです。振付をしているのはあなたなので、音楽の様々な場面をダンサーの数によって表現したり、ダンサーを様々な形でレイヤーすることが出来るのです。
リズム
メロディー
ラズマー
ハーモニー
ミュージシャンがダンサーから期待できる音楽の表現の色々な深さを調査したことで、ある問いがいつも私の心を悩ませ続けています。
「ダンサーがパフォーマンスをしている時、ミュージシャンはどのようにダンサーをサポートしたら良いのか?」
個人的に、ドラマーとして、私の役割はダンサー、オーケストラ(ソリストも含め)、そして観客に、それぞれの小節とリズムのフレーズを理解させることだと信じています。私は彼ら全てに、音楽の各小節がどこなのか、どこで次の4小節が始まるかを知らせなければなりません。予測できることが、皆がダンサーが表現している音楽の楽しみを実感でき、音楽にノれること、そして魅了されるのを保証する一番良い方法です。
ダンスミュージックの、ほとんどの歌は4小節を一グループとして作られています。リズムが4/4でなくても、音楽のフレーズが変更したりリピートしたりするのは4つを一つとしたグループなのです。時々、2つを一つとしたグループ、もしくは一つのエキストラ小節のグループになるものの、それらは普通ではなく、挨拶のようなフレーズとして意味合いを促進したり、事前の音へのエンディングとして足されたものなのです。
ドラマーの仕事は、リズムのテンポを保ち、音楽的変更が起きる際には、ダンサーを含めるバンドメンバーにそれを事前に伝えることです。アラビア語でパーカッショニスト、またはドラマーのことを‘Daubet al Iqaa’(音楽の拍とビートのコントローラー)と呼びます。ですので、あなたは自分の仕事を美しくこなすだけなのです。
ダンサーは、“バンドの中の最後の楽器”なのです。
ドラマーは、リズムを作る役割です。これは、安定した音楽の音で、オーケストラがメロディーをその上から演奏し、安定性を保ったり保たなかったりするために一定に起きるアクセントを付けられたビートとして特徴づけられます。一度これが達成されたら、ドラマーはダンサーが織りなす様々な美しいステップにリズムとアクセントを付けるライセンスを与えられます。
音楽の寸法化(音楽に方向性をあたえること)
ダンサーは、その曲のリズムの小節の中のビートの数によって様々にカウントし、色々な形やアクセントを、自分の体の動きで作ります。
ドラマーは、ダンサーが打つアクセントで一番強いものにアクセントを置くことが期待されます。彼/彼女は、アクセントを平手で打つ(sakkah)、もしくはそのパートが音楽のデリケートでやさしい部分だったら彼/彼女は手を茶碗状にした状態で打ちアクセントを置くことが出来ます。
イントロダクション(序奏)など、オーケストラのパートでは、私は個人的にリズムを綺麗に明確に保ち、大きな表現は音楽がそれを要求する時だけにして、安定した演奏をすることを好みます。こうすることによってフレーズをバンドメンバー全員に分かり易くし、私が何か余分にフリルやデコレーションのフレーズなどを足したい時にはそれが目立ち、聞こえ、評価されます。
ビッグなイントロダクションの後には、質問と答えのセクション(メロディー)が続きます。
このパートでは、私は質問と答えをより深く、そして自分の作曲でないときには作曲者の意図を理解したいと思います。まず初めに知りたいのは:
誰が質問を聞いているのか?それはソリストか、それともオーケストラか?
誰が答え(応答)ているのか? それはソリストか、それともオーケストラか?
どのソリストが演奏しているか?ネイか?アコーディオン?バイオリン?カヌーン? トランペット?サクスフォン?キーボード?ウード?それとも?
質問の長さはどれくらいか? 答え(応答)の長さはどれくらいか?
質問か答え(応答)で置き去りにされた空白を満たさないといけないか?
質問がどれほど長くても短くても、あなたは、答え/応答がリズムのサイクルを完結させることをみつけるでしょう。もしそうでなければ、ドラマーとして、あなたが完結させる権限を持っています。用意するということは止めるということではないのです。私は、メロディーの中にストップが意図的に行われているところに、ドラマーがフリルなどでスペースを埋め尽くすところを聞くのをありがたく思いません。もし作曲家がそこでストップをもたらしたければ、ストップさせてあげてください。これが、その音楽を特別なものにしているのです。ですので、もしあなたが特有な箇所を埋めるのであれば、感受性を活かしてください。オーケストラ、ソリスト、ダンサーそして観客の全ての人に、どこで次のフレーズが始まらなければいけないかを理解させてあげてください。
私は、ソリストのスペースをリスペクトし、彼がクリエイティブになれるための空間をしっかり取っておくこと、そして同時に、彼が合せて演奏するためのリズムを与えることに十分注意を払います。私は、もし彼が即興で演奏しているものが私の心を溶かすくらい嬉しいものであっても、一緒になって自分の技術を見せびらかすようなことはしません。オーケストラが応答部分で答える時、私はリズムを強めに演奏し少しデコレーションを付けアクセントを置き、それを示さなければいけないのです。あなたは、質問と答えの部分の音楽が、4つを一グループとして演奏されていることに気付くでしょう。4つの質問と答え、そしてそれが4回の可能性もあります。ドラマーはダンサーに対して、どれが4つ目の最後かを明確にしなければいけません。また、ドラマーはダンサーに対し、彼女が踊っている4つを一グループとしたフレーズの、どれが最後なのかを示さなければいけません。
ですので、ドラマーにとっても、E=Eなのです。オーケストラが大きな音のイントロダクションもしくは曲のフレーズの真ん中を演奏している時、あなたも強く、そして表現を大きく、音を大きく演奏するのです(圧倒させすぎないほどですよ)。ソリストのパートの時は、あなたは静かに、そしてソリストにより多くの空間を残してあげるために少し少なめに演奏します。あなたはソリストとダンサーの為にリズムを保ち、それを安定させ明確にするのです。
音楽の構成の主な部分とは何でしょう?
私たちが見てきたように、音楽は、上記のレイヤーから成り立っています。それではダンスの構成はどのようにして作られるのでしょうか?また、楽曲(歌)はどのように作られるのでしょうか?
イントロダクション(序奏):
ほとんどの曲には、短くても長くてもイントロダクションがあります。ダンスの構成も同じです。私のいろいろなアルバムのように、中にはダンスアレンジメントとしてアレンジされた曲もありますが、通常、それら全てにはイントロダクションがあります。イントロダクションは、音のバランスの効果を作るために繰り返されることがあり、2度目は、モノトーンにならないよう、1度目のそれより少し違いがあるかも知れません。そしてこれは次に続きます:
最初のバース(コーラスの前の部分):
これが、歌詞の最初のバースになります。(アラブの音楽と歌では、最初のバースはMath-Habと呼ばれます)エジプトのスラングでは、これは曲のMazHabとして知られ(始まりやオープニングと言う意味を持ちます)、もしそれがダンスコンポジションであれば、ここが他の部分に対する最初の変化となり、バースとして扱われます。
私たちはMazhabの中で音楽は何になり得ると予測できるでしょうか?私たちはソリストとオーケストラの間のQ&Aの別のバージョンを予測します。そしてこれをメロディーのセクションでしたことと同じように扱います。これは、歌の中では通常歌手がラインの一部分を歌い、オーケストラが彼に答えて1つ、2つ、もしくは4つの小節を一つのメロディーのラインで完成させるからです。ですので、これはしまいにはQ&Aスタイルの部分なのです。
2番目のラズマー(Lazmah):
もう一度説明しないといけませんか?笑
別のメロディー:
最初のバースの後、音楽はストレートに同じラズマーに行かないで、別のラズマーにストレートに行って別のモード、例えばリズムの変化もしくはクラシカルサウンドからサイーディフレーズ、もしくは完全に違うスタイルに行くような完全なる色の変化を作るかもしれません。これは、作曲者によります。
2度目のバース:
歌の中の2度目のラズマーの後、2度目のバース、それはまた別のQ&Aにたどり着きますので、そのように考えてください。
そしてまた別のラズマー、その後バース、そして曲のフィナーレとなります。時々、ダンスコンポジションで、私たちは別の色とモードの完全な変化、そしてその後をまた別のモードの変化に追われ、あなたが音楽のブレークダウンにたどり着き、バラディタクシムかドラムソロを紹介し、そして最初の音楽のイントロダクションに関連づけられたフィナーレ・・・と可能性は無限大なのです。
素晴らしいショーをプロデュースするには、ショーの全てのメンバーが観客に何を披露するか、お互いに完全に同意していなければいけないのです。チームのメンバー一人一人が自分のパートを知り、しようとしているショーを作り上げるために、それを完ぺきにこなさなければいけないのです。アクロバティックのショーのメンバーに、彼/彼女のパートが何をしなければいけないのかを知らない人がいたらどうなるか想像出来ます。・・・可能性は無限大なのです。
これは、人々をスピードとパワーで感動させようと、4カウントの全ての小節で100ビートずつ打とうとするドラマーを、私たちが得た時の話になります。彼はこうすることで、音楽とは何かという知識のなさをカバーしようとしているのです。そしてこれは、音楽とリズムの基本的な知識がない彼女がダンサーとして、100回のボディーポップスとターンとアクロバティックな動きでカバーすることと同じなのです。
ドラマーとダンサー、両者とも唯一しなければいけないことは、E=Eの形で音楽を表現することなのです。それが全てなのです。
けれども知っていますか?素晴らしいパフォーマンスとはグループの努力であり、ワンマンショーではなく、ドラマーとダンサー双方が何をしなければいけないかを知らなければいけないのです。もしあなたが、自分だけが良く見えるようにドラムを叩いたり、もしくは踊ったりすることがあれば、あなたはグループの醜いあひるの子になってしまいますよ。私の長いドラマーそしてミュージシャンの経験の中で、私はそのことに気付きました。
良いドラマーは、良く聞くドラマーです。
良いダンサーは、良く聞くダンサーです。
With Lots of Rhythm As Always
たくさんのリズムと共に。
Hossam Ramzy



壁に寄り掛からせた際






